バーチャルオフィスの郵便物転送サービスを徹底解剖!【実測写真有り】

分かりにくいバーチャルオフィスの郵便物サービスを実測写真付きで徹底解剖!

バーチャルオフィスの利用を考える際に悩ましいのが「郵便物転送頻度料金比較」についてです。
郵便に関しては会社ごとに様々なサービス内容や料金設定がありますが、実際に「どのくらいの封筒どれくらいの重さなのか」、「余計なお金をかけないためにはどうすればいいのか」が分かりにくいもの。

この記事では画像実測値を交えながらそれらを詳しくお伝えしますので、ご自身のサービス活用やプラン選択にぜひお役立てください。
→記事後半の「郵便物の具体的なサイズや重さ実測検証」を先に見たい方はこちら

目次

バーチャルオフィスの郵便物の取扱いについて【基本事項】

バーチャルオフィスの郵便受取りのしくみ

一般的なバーチャルオフィスでは、送られてきた住所利用者の郵便物宅配物は、物件のポストもしくは拠点の運営事業者(受付)への手渡しで届けられます。

その後は選択したプランによって、「メールやアプリ・マイページ上で郵便到着の通知(廃棄指定のやりとり)、転送の期日/来店受取りまで拠点にて保管実際の転送」などが行われます。

バーチャルオフィスで受け取れる物・受け取れない物

受け取れる物

バーチャルオフィスで受け取れる物2種類あります。一般的な「郵便物」と「宅配物」です。
プランにもよりますが、通常であればこれらの受け取りは基本どの会社でも行われます

郵便物

郵便物とは、郵便局から配達される普通郵便(封書・はがき)各社メール便ダイレクトメールなどを指します。一般的に「郵便」と呼ぶものです。

宅配物

宅配物とは、ヤマト運輸や佐川急便など各運送会社によって配達される荷物のことです。一般的に「宅配便」と呼ぶものです。

サインが必要な郵便物や宅配物の受け取りには手数料が発生する会社もあります。多くは1回200円~300円前後です。

受け取れない物

郵便物や宅配物であっても受け取れない物があります。会社や拠点によっても内容は多少変わりますが、以下のようなものが共通で受け取り拒否となりやすいです。各社のルールをしっかり確認しておきましょう。

バーチャルオフィスで受取り拒否となりやすい物
  • 本人確認や本人のサインがいるもの
  • 現金書留や内容証明
  • 代引きの郵便や荷物(受取時に支払いが必要なもの)
  • 大きすぎる宅配物(3辺合計90~120cm以上不可の場合が多い)
  • 裁判文書
  • 動植物や生鮮品、クール便など

簡単に言い換えると

・利用者本人が居なければ受け取れない物
・利用者本人の進退に関わる重要なもの(金銭含む)
・受け取りにお金がかかるもの
・拠点事業所での保管に困るもの

などが受取れない物となります。

簡易書留の受け取りも要確認

郵便で届けられる「簡易書留」に関しては、本人のサインが不要で「その場所に配送されること」が優先されているため、バーチャルオフィスの拠点でも代理で受け取ってもらえることがあります。対応可能かは会社によって分かれますので、必要になりそうな場合は確認しておきましょう。

書留(かきとめ)とは、郵便物引受けから配達までの送達過程が記録され、万が一郵便物等が壊れたり届かなかった場合に実損額が賠償されるという郵便システムです。引受番号から荷物の追跡が可能で、休日も配送されるため、大事な書類を送りたいとき保証・受取りの証明を付けたいときなどによく使われます。
使用具体例…銀行のキャッシュカード、クレジットカード、各種契約書類、チケット類送付時など

一般的なバーチャルオフィスの郵便物転送プラン

バーチャルオフィスが提供する「郵便転送」サービスには、主に以下のような特徴があります。

バーチャルオフィスの郵便転送間隔は週1と月1が最多

郵便転送の間隔は「即時、週1回、隔週、月1回」の区切りで設定されていることが多いです。
郵便転送なしというプランもありますが、その場合郵便が届くと、利用拠点の事業所にて「郵便受け取り自体の拒否」が通知なく行われ、郵便が発送元に戻ります。廃棄がなされる可能性もあるためプラン選択の際には充分に注意や検討が必要です。

転送サービスを使う場合、特に多いのが週1回と月1回という転送間隔です
もちろん週1回の方が利便性は高まりますが、会社やプランによっては都度転送費用がかかる場合もあり、月額料金が思った以上にかさむ場合があります。
しかし月1回だと、郵便物の内容によっては必要な支払いや対応の期限等がぎりぎりとなってしまうおそれもあり、注意が必要です。
ご自身の郵便の到着頻度やその重要度、また利用予定のプランの料金体系を事前にしっかり把握しておきましょう。

ちなみにバーチャルオフィスで起業する場合、郵便物は会社設立直後に一旦増え、その後行政関係の封書は11月~12月、5月~6月あたりに増えることが多いです。郵便にはそういった時期的な波があることも考えておきましょう。 また到着郵便物で一番多いものは「ダイレクトメール」で全体の6割を占めるといわれます。2位は金融機関からの契約書やお知らせ、3位は役所関係(税務署など)からの通知や書類です。

転送間隔問題への対応

転送間隔調整の難しさへの対応としては、たとえば週1回転送では、サービス内容に「不要なDM等の廃棄指示可能」「小ロット転送料無料」などがあればかなり余計な出費を防げます。
また月1回転送では、郵便物到着の通知内容が分かるサービスがあれば、割高にはなりますが必要な場合のみ「スポット転送(お急ぎ転送)」などを利用してすぐに届けてもらうことも可能です。
そのあたりのサービス提供があるかは事前にチェックしておきましょう
また初めから「転送間隔自由設定可能」なプランを選択するのも一案です。郵便物が増えそうな時期だけ転送頻度を上げることができます。「ランキング(ビジネス向け)」にもそういった項目のまとめがありますので、上の文中リンクよりご確認ください。

バーチャルオフィスの郵便転送料金体系は4パターン

バーチャルオフィスの郵便物転送費用は「無料、実費転送、○gまで○円という重量区分制、レターパック等一括利用制」という4パターンが一般的です。それぞれ特徴をご紹介します。

①転送料無料制

一部の会社やプランで実施されている「転送料無料」サービス。一般の郵便物であれば完全に無料の場合と、無料の対象が「定形内150g以下」などサイズや重さが限定的である場合に分けられます。
後者の場合、重さの設定は会社によりまちまちですが、「1回につき150gまで無料」が多めという印象です。
記事後半に写真でもお伝えしますが、郵便物150gというと「薄めの封書2通+厚めの封書2通」の計4通程度に相当します。それらが1つの封筒にまとめられて送られます。

②実費転送制

届いた郵便物を手数料などの上乗せなく、日本郵便の配送基本料金に従って転送する方法です。
多くは運営会社の封筒にまとめて入れて送られるため、届いた郵便物そのものの配送料金より若干料金がかかる場合がありますが、余分な請求はなく、単純に「転送にかかった代金のみ翌月請求/事前預かりのデポジットから支払い」等となります。「即時転送」などのプランに多い料金設定です。

③○g以内○円という重量区分制

こちらもかなり多い料金設定です。転送の際の重さ別に細かく転送料金が設定されています。
分かりやすく各公式HPから引用し一部を例にとると、以下のような形です。

レゾナンス

バーチャルオフィス1

GMOオフィスサポート

ご覧いただくと分かる通り、重さの刻み方やそれぞれの設定単価には会社ごとに差があります。
※GMOオフィスサポートは前述の「150g以内無料制/実費制」とこちらの重量区分制が全て合わさった形です。

重量区分制」は「実費転送制」より若干割高にはなるものの、細かな重量設定があればその分転送費用も抑えられるため助かります。

④レターパックなどでの一括配送

こちらは「郵便物はレターパックやネコポス(クロネコゆうパケット)にまとめて一括転送」という方法です。
レターパックは日本郵便、ネコポスはヤマト運輸の配送システムで、宅配便より安価ながら一度に多くの郵便物をまとめて送れるため、バーチャルオフィスの転送にも使われることがあります。この場合、平均で1回400~500円前後の転送料となる場合が多いです。

左:レターパック(ライトとプラス) と右:ネコポスサイズ

こちらの一括配送制は単体で設定されている場合もありますが、それ以上に「○g以下無料制」や「重量区分制」と合わせて使われる場合が多いです。「500gを超えたらレターパック配送」などの使われ方でよく用いられています。

郵便転送で使われるツールのサイズ感や封筒の重さ検証

レターパックやネコポス(クロネコゆうパケット)の規格と「どれだけ封筒が入るのか」

実際にレターパックなどにはどれくらい封筒が入るのかお伝えしていきます。

まず前項でご紹介した一括配送でよく使われるレターパックなどの配送ツールの規格です。↓

レターパックとネコポス、クロネコゆうパケットのサイズ規格

レターパックライト…34cm×24.8cm、厚さ3cm、重さ4㎏以内
レターパックプラス…34cm×24.8cm、厚さ制限なし(専用封筒に入る限りOK)、重さ4㎏以内
ネコポス…31.2㎝×22.8㎝、厚さ2.5cm、重さ1㎏以内
 ※ネコポスは2023年10月から順に「クロネコゆうパケット」へのサービス切替えが行われています。
クロネコゆうパケット…3辺合計の大きさ60cm以内で長辺は34cm以内のもの、厚さ最大3cm、重さ1㎏以内

用紙のA4サイズ29.7cm×21cmですので、いずれもA4サイズの大きめ郵便物がちょうど入るくらいのサイズ感となります。

どれだけ封筒が入るか

実際にネコポスを転送に利用しているバーチャルオフィスに確認したところ、ネコポス内には郵便で一番一般的なサイズ「長形3号封筒(行政や企業からの書類送付によく使われているもの)」で、15通前後入るとのことでした。

レターパックライトを利用されている会社では、同じく「長形3号封筒」で40通前後封入可能とのことです。
※ただし、実際に40通入れようとすると少しオーバーしてしまう印象でした。(画像は長形3号/20通を封入)
レターパックライトの場合は30通前後とお考えの方が安全であると思います。

レターパックプラスの方は厚みに上限がありませんので、さらに多くの郵便物を同梱することができます。

その他の一括配送ツールが使われている場合も、こちらの基準を参考に考えてみるとイメージしやすいと思います。

バーチャルオフィスの転送に使われるレターパックやネコポスに実際どれくらい郵便物が入るのか

郵便でよく使われる封筒のサイズ→「長形3号が基本」

各企業や行政からの重要な郵便物の多くは「長形3号」の封筒で届くのが一般的です。

上の写真の左側に映っている封筒も全て長形3号となります。A4用紙の3つ折りがピッタリ入るサイズで、郵便定形内での最大サイズとなります。

バーチャルオフィスの郵便転送のサイズや重さについての具体例

ですので、『定形内150g無料』という郵便転送プランであれば、転送1回につきこちらの長形3号/150g分までの転送料が無料という意味になります。(転送用封筒の数グラム分が加算される場合も有ります。)
(「角形2号」は定形外ですがA4用紙が折らずにそのまま入るサイズで、前述のレターパックなどはこちらとほぼ同じサイズ感となります。一部ダイレクトメール/宣伝広告などで届く場合があります。)

定形内郵便150gとは実際にどのくらいの量の郵便物なのか→「4通前後」

実際に届いた郵便物を例に、封筒の具体的な重さと量を見ていきます。

まずいくつかの郵便物を持った感覚で「薄くて軽いと感じるもの(左)と「しっかり中身があって重めと感じるもの(右)に分けてみました。(全て一般的な長形3号封筒で行います。)

軽い方から重量を測ってみるとそれぞれ23~24gほどでした。
どちらも中身はA4用紙3枚+α(カードサイズの用紙)という内容です。(生命保険の払込書と、市役所からの保険関連のお知らせでした。)

次に重いと感じた方を測ってみるとそれぞれ50gほどでした。
左はA4用紙2枚と小冊子(保険プランの説明書)、右はA4用紙8枚で証券会社からの運用定期報告でした。

それらを合計するとちょうど146gとなりました。
定形内郵便150g」を考えた時、軽めの封筒2通+重めの封筒2通→平均して計4通程度が妥当な量であることが分かります。
ですので「週1回無料転送/定形内郵便150gまで」という転送プランの場合は、週の到着郵便物が定形内で4通前後であれば無料範囲内に収まる可能性が高くなります。

その他、例えば「定形内郵便100g無料」であれば、2通程度が妥当であろうと思います。その場合週1回転送なら無料転送が可能かもしれませんが、月1回転送プランだと、特にビジネス利用をされている方の場合ははみ出してしまう可能性が高くなります。(副業で住所のみ利用しているような方の場合は、届く郵便物自体が少ないため無料範囲内に収まるかもしれません。) はみ出してしまった場合はどれくらい転送料がかかるのかも、しっかり確認しておきましょう。

バーチャルオフィスの郵便転送まとめ

なかなかイメージが沸きにくい「バーチャルオフィスの転送サービス」の具体例についてお話ししてきました。

実際に封筒がどのくらいの重さで、転送ツールにはどれくらいの量入るのかなど、少しでも感覚的に理解が深まっていただけたら幸いです。
これらの内容をもとに、よりご自身に合ったプラン選びを進めていかれてくださいね。
別記事では、各プランの転送頻度やその際の転送料金などもなるべく細かく載せていますので、是非併せて参考になさってください!

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